2020年8月30日日曜日

langの新作EP「cahier」レビュー・review of lang's new EP "cahier"

東京のバンドlangが八月二九日に新作EP「cahier(カイエ)」を公開した。cahierはフランス語でノートという意味(らしい)。スペインで収録された2018年公開の2ndフルアルバム、「There is no reply, but sweet wind blew」以降のリリースとなる。

一曲目「透明な過去の町で」。短いが、迫力のあるイントロ。新鮮なギターとドラムと共に、langの独特なスポークンワードとスクリーモのボーカルが滑らかにすれ違う。一つだけ文句があるとしたら、短すぎるくらいだけだ。

二曲目「夜の葦」。イントロはマイナーなトーンで始まり、ボーカルが入ると希望を持たせてくれるが、中間から別れの挨拶に変化する。エンディングで鳥肌が立った。

三曲目「辺縁に立っている」。スタンダードな激情スタイル。後半でギター・ベース・ドラムのリズムがカッコよすぎる。

四曲目「柄」。ファーストアルバム「調べ」から再収録。EP版はテンポが少しだけ遅いようだ。両バージョンを比べて聞くと、明らかにレコーディングクオリティが上がってる。「調べ」のバージョンはDIYっぽさがあって好きだが、新バージョンを聞くと、どれだけlangが進化しているか明らかになる。

五曲目「空の足跡」。二十七日にMV公開。こりゃ名曲だ。個人的にlangの曲で一番好きかもしれない。前半は末頼もしい感じがするが、エンディングはとても切ない。最後の歌詞「返して/返しておくれよ/あの海の匂いや/遠くの雨雲も/あの家の曲がり角の色を」は特に心に響いた。MVもとても素敵なのでオススメです。

最後の感想。皆そうだと思うが、2020年は個人的に最悪な年だった。しかし、langの「cahier」は私に希望を持たせてくれた。このバンドの未来はこのEPのように輝いている。

langの新作EP「cahier」レビュー・review of lang's new EP "cahier"

東京のバンドlangが八月二九日に新作EP「cahier(カイエ)」を公開した。cahierはフランス語でノートという意味(らしい)。スペインで 収録された2018年公開の2ndフルアルバム、「 There is no reply, but sweet wind blew」以降の...